Bonus Track
- 作者: 宮沢章夫
- 出版社/メーカー: 白夜書房
- 発売日: 2006/07/18
- メディア: 単行本
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『東京大学「80年代地下文化論」講義』
(白夜書房)刊行記念
宮沢章夫×川勝正幸トークショー&サイン会
「『東京大学「80年代地下文化論」講義』
Bonus Track(ボーナス・トラック)
〜なぜ、これが東大の授業なの?」というイベントを青山ブックセンターで8月6日の午後19から青山ブックセンター本店カルチャーサロンで観てきました。
<出演者プロフィール>
宮沢章夫(みやざわあきお)
劇作家、演出家、作家。80年代に「シティボーイズ・ショー」「ドラマンス」「ラジカル・ガジベリビンバ・システム」などの作・演出を通じてカルチャー・シーンをリード。90年代以降は「遊園地再生事業団」をベースに、現代演劇の旗手のひとりとして活躍している。おもな著書に『演劇は道具だ』(理論社)、『レンダリングタワー』(アスキー)、『「資本論」も読む』(WAVE出版)など多数。
川勝正幸(かわかつまさゆき)
エディター& ライター。音楽や映画などポップ・カルチャー関係の仕事を得意とする。編集した映画のパンフレットは、北野武監督作『座頭市』をはじめ40冊を越える。おもな著書に『ポップ中毒者の手記』シリーズ(ダイエックス出版)、編著書に『ビデオ・ショップ午前2 時』( 河出書房新社)、『勝新図鑑〜絵になる男・勝新太郎のすべて〜』(ピエ・ブックス)
■東京大学で昨年半年に渡って劇作家・宮沢章夫氏が「表象文化論特殊研究演習」として講義されたものを本として出版した記念のトークショーでした。
1980年代の東京を語る上で中心になるのは日本ではじめての「クラブ」として原宿の千駄ヶ谷寄りに「ピテカントロプス・エレクトス」というクラブ(主にDJが音楽をかけて踊る場所)があって、そこに宮沢さんは携わっていたのでした。
当時宮沢さんはラジカルGSというシティボーイズや竹中直人、いとうせいこうさんなどが出ていたユニットの作・演出も手がけていたが、テレビの放送作家をしていた。そのラジカルのパンフレットを作っていたのが、川勝さんでした。日テレで深夜のバラエティを宮沢さんが構成を担当していて、「女王の教室」をいま担当している大塚さんというひととそのバラエティを一緒に作っていたそうです。
宮沢さんにとって80年代とはピテカントロプス・エレクトスというクラブが象徴していた。そこからラジカル、藤原ヒロシ、ミュートビート(トランペットのこだま和文さんをちゅうしんとしたダブのバンド)出てきた。宮沢さんが言うには当時ミュートビートはめちゃくちゃかっこよかったそうです。川勝さんから補足としてミュートビートの影響を受けてリトルテンポが出てきた(日本のダブの系譜)
80年代は洋服で言ったらコムデギャルソンをお金出してがんばって着たり、ヴィヴィアンウエストウッドの服が輸入され始めたそうです。
■選曲家井出靖さんのこと。
ラジカルの舞台の音楽選曲をしていた井出さんは渋谷系のグルと呼ばれていた。井出さんは小沢健二やオリジナルラブの初代マネージャーだった。
どうやら天然なひとだったそうらしく。何気ない一言がおもしろかったらしい。
「電気をつけると明るいね」とかRUNDMCのライブを観て「人が多いと混雑するね」と言ったらしいです(笑)
ピテカントロプスでシティボーイズのショーを行ったとき2時間くらい開演が押してお客さんが終電に間に合わなくなったことがあるらしい。プロデユーサーの桑原茂一さんにそのこと報告したら「NYではそんなもんだよ」って言ったそうです。しかしNYは地下鉄が24時間走っていて日本とは土壌が違う。土壌が違うといえばピテカンで夜間に現代美術を展示していたそうですが、NYやパリでは現代美術を観る土壌があるが日本では無理だったそうです。そういううかつなところがおもしろかったそうです。
川勝さんは藤原ヒロシさんに取材していて彼の半生をまとめた本を出版する予定だそうです。
80年代素人だった藤原さんはツバキハウスというディスコでファッショングランプリで優勝したそうです。そのご褒美にロンドンに行かせてもらいセックスピストルズのプロデューサーのマルコム・マクラレンに出会って「いまNYでDJが流行ってるから観てきなよ」とマルコムに言われてNYに渡り日本で初めてスクラッチとかをやるDJになったそうです。
いまでこそ、いとうせいこうさんは司会者として有名であるが、日本語でラップをやり始めたのはいとうさんであったそうです。
■秘蔵映像の上映
1980年代ラジカルGSの舞台「時速500円で走る」のビデオ上映をした。おもしろかった。竹中直人の髪の毛がフサフサしていた。
■道化の身体
宮沢さんは嫌なことがあると由利徹のデタラメな演技を観て元気を出すそうです。「ニッポン無責任野郎」のワンシーンをほんのちょこっと上映した。
宮沢さんが言うには最近のお笑いの身体は昔の道化と変らないそうです。
今後の予定などを語るとともに宮沢さんは明日車を車検に出すそうです(笑)
「東京大学「80年代地下文化論」講義」の中に「ポップ・コミュニケーション全書」という本を紹介しており、その資料の中にB級アイドルを追っかけるアイドリアンというものが出てきて絶対的な他者であるところのA級アイドルとな違う、「内在的な他者」としての他者を求める、とつまり、わりと身近なアイドルを追いかける。
かつてアイドルっていうのは、もう「絶対的な他者」あるいは、「超越的な他者」であるというのが前提としてあったわけじゃない。そこに「自分たちのところまで降りてきたアイドル」みたいな人たちが居て、その人たちはアイドリアンであった。
典型的なのは、その後出てきた「おニャン子クラブ」ダト思うんですよね。おニャン子にしてもモーニング娘。とかもそうだけど、圧倒的な個人の偶像というかアイドルというようなものではなく、あるひとかたまりとしの存在としてあり、そのひとりひとりを見れば、もしかしたら自分の横に居てもおかしくない存在とだと考えられていた。(以上引用)
そうかもしれませんね。でも一言付け加えさせてもらうならおニャン子とモーニング娘。の差異はモーニング娘。はダンスフォーメーションの難しさなど、圧倒的にプロ集団であるということです。
■豆知識
プロデュサーの桑原茂一さんワープロが壊れて修理の人を呼んだそうです。アルファベットのО(オー)の文字がいくらキーを叩いてもでないと。そしたら修理屋さんが「それ0(ゼロ)ですよ」
■笑っちゃおうよBOYFREIND
渋谷のタワレコでやっと手に入れました。
サビからの展開がかっこいい。
60’sも好きな私としては、このBerryzの歌のコスチュームや楽曲でモータウンのガールズグループ「MARTHA REEVES & THE VANDELLAS」を思い起こしたのであった。
- アーティスト: Martha Reeves & The Vandellas
- 出版社/メーカー: Motown
- 発売日: 1992/02/10
- メディア: CD
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ポップさでは負けてねー!!