いまここにいること
「わたくしという現象は仮定された有機交流電灯のひとつの青い照明です」宮沢賢治『春の修羅』より。
今日法事があった。お坊さんは若いひとだった。
お経読むときも時折、現代のことばがまざって詩の朗読をしているようだった。
説経が終わった後のことばでは。
「お焼香のやり方とか形式が問題ではなくて、答えのないものなので、心の方向の問題だから、こうしてあげたいっていう優しいキモチが大切です。
元気づけるこっちの人間が怒っていたり、キモチがふさいでいたら、そんな人間に元気づけられたくないと向こうは思うでしょう。
こっちの人間が明るく生きるのが大事です。
映画のワンシーンで橋を走っていたら走り終わったところから崩れていくように、人生も同じ。
終わった過去を嘆いていたり、未来を心配するよりもいまを大切に生きていくこと。いま一瞬の瞬間を楽しむことが大事です」と若いお坊さんは言っていた。
思い出したのは冒頭にあげた宮沢賢治の詩だ。