悩みと迷いの先にたどりつくもの

■本気でオンリーユー(唯川恵「キスよりもせつなく」より)

竹内まりやさんデビュー30周年記念でまりやさんの楽曲を使って唯川恵さんの小説を元に作ったステキなステキなミュージカルです。

ストーリー

知可子(松浦亜弥)は、中堅の自動車メーカーの広報部で働く27歳のOLです。仕事もそれなりのやりがいは感じつつ、「このままでいいの?」と迷ったりもする日々を送っている。そろそろ結婚という選択肢もあるかもしれない…。と考え始めていた矢先、長くつきあっていた彼・慎二に振られてしまう。そして、失恋の傷も癒えないなか、さらにショッキングな出来事が。予定のない週末、街で偶然に会った同僚の有季(映美くらら)から彼だと紹介されたのは、なんと慎二だったのだ。たまたま入った屋台で一緒になった見ず知らずの徹(岡田浩暉)を仮の恋人に仕立てあげその場を取り繕った知可子だが…。


こういう設定が現代の話というのスキです。時代劇やおとぎ話より感情移入がしやすいから。


さて、女性も20代後半になると結婚のプレッシャーがかかるからね。主人公は秋田出身なのですが、劇中で秋田の母親から電話がかかってきて、いとこは結婚したからおまえも早くしろ、仕事より結婚のほうが大切とせかされる(笑)


田舎は初婚年齢が低いからね、都会に比べると。


しかし、私と同様に東京に住んでるいとこたちもほとんど結婚して、ほとんど子供が生まれました。だから身につまされます(笑)



脇役をマルシアさん、宝塚出身の映美くららさんやANZAさん、尾藤桃子さん、岡田浩暉さんらの俳優(歌も上手い)が固めます。


岡田浩暉さんは古い話ですが、「愛してると言ってくれ」というドラマに出ていて印象に残っていましたが、最近どうしてるかなと思っていたところでした。


アクシデントがあって開演が遅れた20日の夜と21日の昼の2回観ました。


今日は何事もなく定時通りに開演した。


2回観てよかったのは、すごく感動したからだ。


とても都会的な演出でありながら、喜怒哀楽がはっきりしていて泣けるシーンでは自然と私の感動のボルテージがあがって泣けてくる。


人を恋しく思う気持ちや逢いたくても逢えなくてせつない気持ちが伝わってきた。


亜弥ちゃんと岡田くんがひょんなはずみで恋人になって、仲が良くなっていく過程がうまく描かれている。


まりやさんの楽曲もシーンごとの気持ちを的確に表していて役者さん達が歌うのもすんなりと気持ちに入ってくる。


まりやさんの歌詞って日常のなにげないことが上手く表現したり、微妙な恋心を巧みに描いていて偉大なソングライターだなと改めて思いました。


ほんとになにもなくても「毎日がスペシャル」だったらいいのに。


松浦さんにも楽曲作ってください。


松浦さんは知可子として舞台で生きていた。


フツーのOLの格好の亜弥さん。いろいろ着替えましたが、紫色のコートが似合ってました。


最近にないくらい今日はお芝居に感動しました。


唯川恵さんについて


唯川さんのエッセイ好きでよく読んでいます。


印象に残っているエッセイは、既婚なのに独身と嘘ついて女性とつきあい始めた結婚式場に勤めていた男性の話。


デートを重ねる中、その男性が結婚指輪をしているのに気づいた。


問い詰めると「結婚式場って既婚者じゃないと顧客から信用してもられないから、独身だけどわざとはめてるんだ」と彼は言って、彼女は信じた。


しかし、いろいろ不審なことが度重なり、ある日彼が勤める結婚式場に調査だと嘘ついて、彼の同僚の女性に電話すると「あの方は結婚してらっしゃいますよ。お子様も最近生まれたばかりですよ」と言われ真実にショックを受ける。


ひどい男もいるもんだって思った次第であります。


僕はバカ正直だから、こういうことできません。