ヌーベルバーグと新しい体
ゴダールシンポジウム@snack7月20日劇作家・宮沢章夫さん×映画監督・富永昌敬さんの対談でした。
主に映画監督・大島渚さんの話を軸にして。
大島さんもヌーベルバーグと呼ばれたがヨーロッパで同時期にフランスのゴダールがいた。
勝手にしやがれを今見ると、ジャンポール・ベルモントやジーン・セバーグの体が新しかったのだろうと宮沢さん。ヨーロッパのヌーベルバーグよりも早く日本では「狂った果実」の石原裕次郎さんは新しい体だった。
富永さんは使いたかった映像が使えないために、彼のバイブル「大島渚1960」を朗読する。
宮沢さんによると、坂本龍一さんは世界中の監督は絵描きだが、大島さんは違った。松竹は伝統的に固定カメラを使っていたが、大島さんはニュースを撮るための持ち運びできるカメラを使った。伝統を破るという側面があった。
■大島さんは素人を使う。
大島さんは戦場のメリークリスマスで坂本龍一さんやビートたけしさんを使ったように、その時代時代の旬の人を俳優でなくても使った。富永さんに言わせると異物だと言う。富永さんが一番好きな「御法度」で新撰組に美少年を混ぜて、美少年は異物だと言う。猿と人間の愛の物語のマックスモナムールは当時はめちゃくちゃだと宮沢さんは思ったが、いま観ると発見があるという。とにかく猿がでかすぎると宮沢さん(笑)8割が濡れ場の「愛のコリーダ」も濡れ場じゃないところを宮沢さん紹介。大柄な脇役女優が出てくるが出てくるがこの人は一体誰なんだ?と(笑)フォーククルセーダスの帰ってきたヨッパライではベトナム戦争の報道写真のポーズを引用した。時代の批評家でもあった大島作品を見直してみようと思った。
- 作者: 大島渚
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 1993/02
- メディア: 単行本
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